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PSFとは、ProfessionalServiceFirmの略で、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士などのいわゆる士業(専門職)の経営戦略を研究するために、当弁護士法人の金崎浩之代表弁護士により、平成19年4月、設立されました。
士業の経営戦略は、後述するように様々な特殊性を有するにもかかわらず、経営学の分野では、著しく遅れている分野であると思われます。それには、いくつかの理由が考えられます。
第1に、士業の職人的プロフェショナリズムのため、専門家の経営学に対する関心の低さがあげられます。すなわち、士業は、”専門家“であって、商売人ではないと考えられてきました。
第2に、そもそも士業が、企業社会ではマイノリティーのため、経営学者の学問的関心が後回しにされてきた点もあげられるでしょう。要するに、これまでの経営学の主たる関心が、大企業の経営戦略に向けられてきたのです。第3に、これは特に日本の特殊事情かもしれませんが、いわゆる士業は資格に守られ、たいした経営努力をしなくても左団扇で仕事ができたという事情もあるでしょう。とりわけ、弁護士に関しては、難関な司法試験により弁護士数が制限され、合格すれば将来が保証されたも同然のような風潮が長らく続いていました。
しかしながら、規制緩和の影響もあってか、弁護士をはじめとする士業の数も年々急増し、また、司法書士に対する簡裁代理権付与など、資格相互間の垣根も低くなっていく傾向にあります。このような新しい時代にあっては、士業も、専門家としての力量に加え、経営センスも磨かなければ安定した経営を維持できないと考えられます。要するに専門家は、これまでのような職人では足りず、実業家でもなければならないのです。
そこで、この度、士業の同志を結集し、これからの新時代に備えた高度の専門能力と経営センスを兼ね備えた専門家を育成すべく設立されました。
@ 弁護士、公認会計士、税理士、司法書士等の各士業の資格保有者。
A 民間企業のシンクタンク職員、経営コンサルタント。
B その他、士業の経営戦略研究に興味がある人。
@ 入会金・会費なし。※但し、実費は自己負担。
A 随時募集
B 研究会の開催方法
会員の職場、自宅の所在地を考慮に入れ、開催場所を決定。
定例会は、とりあえず隔月で行いたいと考えております。
C 応募方法
下記の専用メールフォームよりお申し込み下さい。メールフォームご確認後、こちらよりご返信メールを差し上げます。
ご入会お申し込みはこちら→ 入会お申し込みメールフォーム
T マーケティング
いわゆるマーケティング・ミックスの4Pで士業の特殊性を考えて見ましょう
1. Product
専門家がクライアントに提供するのは、紛れもなく“サービス”ですから、我々の業務がいわゆるサービス業であることは疑う余地がありません。
したがって、@無形性、A同時性、B異質性、C消滅性というサービスの特性は専門職にも当然見られます。
しかしながら、専門職という特殊性から、上記特性のうちの無形性と異質性は他の一般的サービス業と比べて顕著です。すなわち、専門家が提供するサービスの内容は、クライアントからは見えにくく、また、提供されるサービスの質も大きく異なります。
そこで、このような無形性の強い専門家の提供するサービスを如何にして“可視化”できるか、また、質の高いサービスの継続的提供を可能にするための“同質化”を如何に実現できるかが課題と思われます。
2. Price
専門家の提供するサービスには形がなく(無形性)、また、高度の専門性のゆえに、その質を評価することは一般のクライアントにとっては、極めて困難です。そのため、提
供されるサービスの価額について、その妥当性を判断することは容易ではありません。
そこで、適正な価額の設定とその可視化は、我々士業にとっては、極めて重要な課題のひとつとなっています。特に、弁護士の世界では、これまでの弁護士報酬規程も廃止され、自由競争の時代がすでに到来しております。
3. Place
これまでの士業においては、マーケティングの視点が欠けていたため、“専門家にとって仕事がしやすい場所はどこか”という観点から立地がなされてきました。
しかしながら、マーケティングの視点では、“顧客満足”が立地場所を定めるにあたっての重要な視点とならなければなりません。要するに、“クライアントにとって利用しやすい場所はどこか”が優先されなければならないのです。たとえば、弁護士の世界では、これまで“裁判所の近く”に法律事務所をかまえるのが常識となっておりましたが、裁判所のそばが必ずしもクライアントにとって便利な立地だとは限りません。むしろ、クライアントのアクセス障害を、可及的に取り除けるような立地条件を研究する必要があります。
4. Promotion
これまで士業は、その職務の公共性から、長らく広告活動が禁止されてきましたが、今日では原則として広告活動が自由とされております。
しかし、士業の広告活動について考えるにあたっては、2つの問題があります。第1に、士業においては、たとえ広告が解禁されたといっても、職務の公共性があることに変わりはなく、一般の営利企業とは異なる制約があるものと思われます。そこで、士業に許される広告活動の限界を画していくことが必要となります。第2に、士業の顧客層は、通常のビジネスとは異なり、紛争の当事者(潜在的な扮装当事者も含みます)に限られます。したがって、有効な広告媒体が限られているというのが実情です。そこで、駅材的で無駄のない広告活動は何か、また、広告に代わりうる有効なプロモーション活動は
ないか、を研究する必要があるものと思われます。
U 人的資源管理
士業は、前述したとおり、専門家によるサービスの提供が主たる業務ですから、人材=商品といっても過言ではありません。その意味では、士業における人的資源管理は、前述のマーケティングのProductそれ自体を構成するものと思われます。
このような観点から言えば、他の業界に比べて、人的資源管理の研究は特に重要だと言えます。そこで、当研究会では、以下のような視点から研究に取り組みたいと考えております。
1. 弁護士、税理士などの専門家を雇用する際の採用方針のあり方。
2. 専門家の教育システムのあるべき姿。
3. 事務スタッフの資格取得を奨励し資格手当制度を導入することの是非。
4. 専門家及びスタッフのインセンティブを高めるような昇給システム。
5. 顧客からの苦情処理システムの導入及び内容について。
V ファイナンス
士業は伝統的に個人事業形態で営まれてきました。したがって、資金調達の主な手段は、自己資金を除けば金融機関からの借り入れに頼るしか方法がありませんでした。
今日、弁護士や税理士の法人化が認められるようになり、また、従たる事務所(支部、支店)の設置も可能となったことから、士業においても理論的には大規模経営が可能です。
しかしながら、士業は、法人であっても、公開株式会社のような新株発行等の資金調達手段を持たず、また、社債を発行するということもありえません。さらに、出資できるのも、当該専門職の有資格者に限られ、資金があれば誰でも出資できるわけでもありません。そうすると、法人であっても、資金調達の手段は、結局のところ、自己資金と金融機関からの借り入れに限定されるという基本的構造は依然として変わりません。
このような士業の資金調達手段の大きな制約を前提として、有効な資金調達処断を模索したいと思います。
具体的には>
1. 匿名投資組合を設立して資金を集めることは適法か?
2. 法人化を前提に、利益配当を得ることを目的とする有資格者の社員(出 資者)を集めることについて需要はあるか?
3. パラ・リーガル業務について、株式会社化したうえで、一種の企業分割 を行うことに法的問題はないか?もし可能であれば、法人の傘下にある 株式会社は、会社が利用できる資金調達が可能になる。
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その他、会員の研究したいテーマ
例>
1. 法人化のメリット・デメリット
2. PPM分析―自社の強みと弱み、スター分野と金のなる木、問題児と負け犬 の経営改善など。
3. 情報の非対称性と士業の営業戦術
4. 典型的な“労働集約産業”である士業を如何にして“資本集約化”でき るか?
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